無地染め染色手法について

シンプルでありながら和の雰囲気がある無地染の歴史は平安時代から始まっています。
渡来した文化を積極的に吸収しながら独自のものにしていた当時、無地染に欠かせない染料であった藍と紅花が伝わってきたのが発端です。
平安時代の文化は当時の政権を握っていた公家たちを中心に発展しており、実際に貴族社会において衣服のセンスは重要だったと言われています。
特に女性は衣服への教養がなければ、宮仕えが許されなかったほどです。

例えば「かさね色目」という裏と表の生地の色の組み合わせを示す単語がありますが、季節や着床者の年齢によって細かいルールがあります。
しかしそのこだわりが浅葱色や紫苑色など日本の美を指す単語をつくり、育んでいったものです。
そんな無地染は江戸時代に入ると紫紺で染めた紫色が庶民に定着し、江戸紫と呼ばれるようになります。
そこから染料の技術は江戸を中心に発展していき、現在は東京無地染で広く知られているのが実際のところです。

江戸の伝統を受け継いで手掛けられた生地は質素でありながらも上品さを周囲に与え、普段使いからパーティーなど様々な場で活用できます。
シンプルな見た目なので作るのは簡単そうですが、染める際の気温や湿度、生地の素材や出来上がった際のイメージなどあらゆる点を考慮してむらなく手作業で染めなくてはなりません。
その工程はまさに至難と言われています。

当社無地染め生地

メロンアムンゼン

撥水ふろしき

木綿変り織(サザンクロス)

ポリエステルちりめん

綿シャンタン

 

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