袱紗(ふくさ)とは

袱紗はもともと貴重品が納められた箱が塵埃で汚れるのを防ぐために上に掛けられていましたが、次第に贈答品をホコリなどから守るために使用されるようになり、布地も始めは一枚だったものが裏地付きになり、やがて儀礼を重んじる慶弔行事の金品を贈答するときの儀式用品として使用されるようになりました。

種類は進物や貴重品などを乗せる黒塗りのお盆にかける掛け袱紗、切手盆とセットになった台付き袱紗などがあります。
金封を包むのは手袱紗といい、お祝いごとやお悔やみの際に持参する金封を包むのに使用します。

金封を包む理由は、持参する途中で水引が崩れたり、袋がしわになったりするのを防ぐ以外に、相手の気持ちやこれからおこなわれる祭事を大切に考え、喜びや悲しみを一緒にするという日本独特の礼儀を重んじる姿勢や気持ちの表れです。
したがって金封を包まずに持参することは、相手に対して礼を失することになります。

使用する袱紗も慶弔、どちらであるかによって色や包み方が違います。
慶長兼用の場合は男性は藍色、女性はえんじ色ですが、男女兼用の場合は紫を使用します。

包み方は祝儀の場合は、金封を真ん中より少し左に寄せて置き、まず左側を中に折り込み、次に上をたたみ下をたたみ、最後に右を折り裏へ折り返します。
不祝儀の場合は逆で、金封を右寄りに置き、まず右側を中に折り込み、次に下をたたみ上をたたみ、最後に左を折り裏に折り返します。

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